浦和レッズとブーイング
ACLも一段落したところで、ちょっとこのネタについて書いてみたくなった。
この間の水曜日にACL決勝2nd legがテレ朝で放送された。実況・解説が最凶コンビだったとか、表彰式をぶった切ったとか*1、突っ込みどころは満載だったのだが、ネット上でちらほら見かけたのが「レッズサポのブーイング」のこと。
なに、今まで散々やってきたことを今さら話題にしますか。地上波ゴールデンというやつの威力は絶大ですな、などと面白半分に思ってたのだが、色々見てるうちに自分の意見を書いてみたくなった。
まず、他競技を引き合いに出して「ブーイングはみっともない」と書いてる人がいたが、観客のマナーというのは競技によってまったく違う。
海外サッカーなど見ると分かるが、サッカーでは試合中のブーイングなど当たり前。
そういえば以前なにかのテレビでレッズサポがカズにブーイングしてるのを見て眉をひそめてらしたおじさんがいたが*2、相手の選手にブーイング、というのは普通に敬意だと思う。
というか対戦相手のサポから特に何もないのに拍手されたら萎えないか? 「そんなに相手にとってありがたい選手なのか」って思うんじゃないか?
拍手してやるのは現役引退してからで充分だ。
……しかしカズなら平気であと4,5年は現役やってそうな気もするな……。
あと、「日本人にブーイングは似合わない」とかいう意見もあったが、これもよく分からん。
例えば、ゴルフやテニスの全英オープンで観客がブーイングするだろうか? プレミアリーグ*3の観客はブーイングをしないのか?
「国民性」というのは曖昧で便利な言葉だが、そんなものを振りかざして勝手な理屈をこねるなと言いたい。
もちろん「ブーイングしない」というサッカーファンもいる。
「敵であれ味方であれ、汚いプレーに対してはブーイングする」という考え方もある。
ただ、レッズサポに関して言えばJリーグ開幕直後に最下位続きで「Jリーグのお荷物」と言われたこと、J2降格を経験したこと*4、J1に戻っても決してここまで順調な道のりではなかったこと*5、などがあり「お行儀良くして負けるくらいなら『態度が悪い』と言われても勝つためのサポートをする」という考えの人が多い。
あのブーイングを初めて見た人がどう思うかはともかく、浦和レッズには短いながらも歴史があって、そこからあのブーイングが生まれたのだということは知ってほしいなと思った。
まあ結局の所、ブーイングの是非は価値観の違いだ。良いという人もいれば悪いという人もいる。
ただ、その個人の好みを勝手に捻じ曲げて「日本人には合わない」とか「だからサッカーは駄目だ」とか言い出す人がいるのは勘弁してほしい。
それはその人とサッカーの相性が悪いということでしかないのだから。