カーター・ディクスン『かくして殺人へ』

捻ったような捻ってないような

かくして殺人へ (新樹社ミステリー)

かくして殺人へ (新樹社ミステリー)

あらすじ

 モニカ・スタントンは、映画の脚本化という仕事を受け、映画スタジオの中で働くことになった。
 ところが到着したその日に、モニカは顔に硫酸を浴びせられそうになる。さらにその数週間後には狙撃されそうになる。
 なぜ彼女は狙われ続けるのか?

感想

 映画界を舞台に連続殺人未遂とおなじみのラブコメが展開する。
 解説で霞流一氏が書いているように、映画界を舞台にすることで、エキセントリックな登場人物やベタベタのラブコメがあまり違和感なく嵌っていると思う。
 ちょっと変わった捻りのあるプロットなのだが、それ以外の部分で解決の意外性が削がれているため、ややインパクトに欠けるのが残念。ミステリとしては悪くないんだけど良くもないな。★★★☆☆