ルース・レンデル『運命のチェスボード』
本格……かなあ?
運命のチェスボード ウェクスフォード警部シリーズ 創元推理文庫
- 作者: 高田恵子,ルース・レンデル
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 1987/04/18
- メディア: 文庫
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あらすじ
「アンという女が殺された。犯人はジェフ・スミスだ」
そんな匿名の手紙がキングズマーカム署に届いた。ウェクスフォード警部は調査を開始したが、死体さえ発見されない状況に困惑せざるを得ない。本当に殺人はあったのか?
感想
失踪した娘と匿名の手紙、といういかにも本格ものっぽい出だしで事件は幕を上げるが、その後の展開はそれほど派手にはならない。
中盤はやや地味な展開だが、ウェクスフォード警部たちが関係者の証言を一つ一つ洗い出し、そのたびに少しずつ事件の様相が変わっていくのは非常に面白い。最後に提示される真相自体も上手く一捻りされていると思う。
あえて欠点を挙げるなら、終盤の展開がちょっと駆け足過ぎたのが気になった。★★★★☆