ジョン・ディクスン・カー『グラン・ギニョール』
ミステリからオカルトまで、幅広い一冊。
- 作者: ジョン・ディクスンカー,John Dickson Carr,白須清美,森英俊
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 1999/04
- メディア: 単行本
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デビュー作『夜歩く』の原型になった中編「グラン・ギニョール」、エッセイ「地上最高のゲーム」などを含む短編集。個人的ベストは「グラン・ギニョール」
「グラン・ギニョール」
序盤は『夜歩く』とまったく同じだが、中盤以降大きく変わる。特にラストはまったく違い、こちらの方がおどろおどろしい。
「悪魔の銃」
ほぼ純粋なオカルトという珍しい一品。得体の知れない緊張感の盛り上がりが良い。
「薄闇の女神」
歴史ロマンス。最後に明かされる真相が悲しみと余韻を漂わせている。
「ハーレム・スカーレム」
これもカーには珍しいショートショート。短い中で綺麗なオチを見せてくれる。
「地上最高のゲーム」
カーのミステリ論とでもいうべきエッセイ。しかしそれほど堅苦しくもなく、面白く読める。
色んな作品が楽しめる一冊。★★★★☆