鯨統一郎『新・世界の七不思議』

　今度は世界に挑戦

新・世界の七不思議 (創元推理文庫)

　『邪馬台国はどこですか？』の姉妹編。個人的ベストは「ストーンヘンジの不思議」
「アトランティス大陸の不思議」
　ある程度の基礎的な知識を元にHWYに関する珍説（？）を打ち出しているため、説得力がある。
「ストーンヘンジの不思議」
　有名なストーンヘンジをもの凄いスケールで解明する。最後のオチも強烈。
「ピラミッドの不思議」
　ピラミッドの建造の理由に挑戦。結論に至る飛躍がやや不満だ。
「ノアの方舟の不思議」
　ノアの方舟への新解釈は割とオーソドックスな考え方ながらも良くできていると思う。ラストでまったく違った一面が見えるのも面白い。
「始皇帝の不思議」
　始皇帝のまったく新しい一面が見える。「時の娘」のような味わいの一品。
「ナスカの地上絵の不思議」
　ナスカの地上絵の理由に関してはかなり納得のいくものになっている。ただ、ラストでアレと関連付けるのはちょっと難しいか。
「モアイ像の不思議」
　モアイ像に関する推理はよくできている。

　ラストに凄いオチが待っているが、さすがにこれはやりすぎか？　★★★★☆