カーター・ディクスン『時計の中の骸骨』

 H・M詩人になりきるw

あらすじ

 妙な成り行きで、振り子の代わりに骸骨の入った大時計を競り落としてしまったH・M。しかもその骸骨は20年前の殺人事件に関わっているという。その上、その骸骨をブレイル伯爵夫人と取り合うことになり……
 旧家の当主の死にH・Mが挑む。

感想

 これはアレだ。トリックや伏線の出来は決して悪くないのだが、ある一点からいとも簡単に犯人が割れてしまう。というか本格的に事件が起こる前から犯人が分かってしまった。もったいない。
 というわけでこの作品を楽しむポイントはH・Mとブレイル夫人のドタバタである。特に「時計の中の骸骨」の争奪戦は爆笑もの。
 あとは刑務所のシーンや終盤の迷路のシーンでの雰囲気の作り方だろうか。この辺は上手い。うん、でもミステリとしてはねえ。★★★☆☆