ドラフト制度はなんのため?
彬さんのこの日記にコメントを書こうとしたら、エラク長くなってしまった。
というわけで、今日はそれをこっちに書いて日記がわりに。
スポーツクラブの新人獲得方法は大きく分けて二種類あります。
一つは野球に代表されるドラフト制度。もう一つはサッカー*1自由競争による獲得です。
野球のドラフト制度は「戦力均衡」という思想(理想?)が根底にあります。
(実際はともかく)建前上は戦力を均衡させてリーグ戦を面白くしようというわけです*2。
日本のプロ野球にはないようですが、テレビの放映権料の分配などを行なっているところもあるようです。
また、このシステムは新規参入に辛いという特徴もあります。「みんな平等」っていっても新しくできたチームのために力のある選手を放出し、自分のチームを弱くしたくはないでしょう*3。
こういうリーグで選手獲得を自由にするとどうなるか。そうすると下位のチームは有望選手が来ない→負けが込む→観客来ない→収入減る→選手取れなくなる→ますます弱くなるというスパイラルにはまります。
サッカーの弱小チームように「一部残留」とか「昇格」のようなチーム別の目標がなく、またチームの状態に応じた経営も取れない*4ため、このスパイラルから抜けるのは至難の業です。
お金やチームの魅力では勝負にならないので、下位のチームはユースのような育成システムが必要ですが、高校野球と高野連があるうちは無理でしょう。
最終的には赤字がかさんで潰れる、といったところでしょうか。
サッカーのリーグだと二部リーグ、三部リーグがあるので選択の自由があるわけです。
逆にサッカーでドラフトをやったりすると「U-17日本代表の○○選手、ドラフトの結果J2の水戸ホーリーホックへ!」なんてアホな事態が起こりうるわけです*5。
そう考えると初期のレッズによくあんなに客が入ったもんだ……