東野圭吾『ある閉ざされた雪の山荘で』
今まで東野圭吾を読んだことがなかったりする
- 作者: 東野圭吾
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1996/01/11
- メディア: 文庫
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有名なシチュエーションである《吹雪の山荘》へのパロディ的なアプローチが面白い。一風変わった演出家による舞台稽古、という設定を作り出すことでクローズドサークルを成立させつつ「芝居か殺人か?」「誰が犯人(役)か?」すなわち「一体何が起きているのか?」という魅力的な謎が生むことに成功している。まずこれが見事だ。
そして解決も非常によくできている。伏線の丁寧な回収、あっといわされる真相がしっかりと用意されている。
捻った設定を最大限に生かしたトリッキーな作品だ。山倉さんには感謝せねば。★★★★★