「謎のクィン氏」アガサ・クリスティー(クリスティー文庫)

謎のクィン氏 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

謎のクィン氏 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

 ちょっと変わった名探偵ハーリ・クィンが活躍する短編集。どこからともなく現れ、事件が解決するとあっという間に消え去ってしまうクィン氏。彼は基本的には自分で推理をせず、サタースウェイト氏に推理をさせ、そして毎回危機に瀕した男女を救う、という物語。
 それぞれの作品はミステリとしては割とシンプルな作品ばかりだが、それが結末の男女の愛情と結びつき、忘れがたい印象を残してくれる。
 個人的ベストは「クィン氏登場」「空のしるし」「死んだ道化役者」トータル評価は★★★★☆