マイケル・バー=ゾウハー『パンドラ抹殺文書』

アクションとロマンスとどんでん返し、正に王道エンタメ

パンドラ抹殺文書 (ハヤカワ文庫NV)

パンドラ抹殺文書 (ハヤカワ文庫NV)

あらすじ

 KGB上層部に潜むCIAの二重スパイ“パンドラ”の正体を暴露する鍵となる文書の存在が、ソ連側に発覚した。
 直ちにKGBは行動を開始するが、予期せぬ事故により文書はシルヴィーの手に。彼女はKGBに襲われそうになるが、ジェームズなる男によって危機を脱する。
 だがそれは、CIAとKGBとの凄絶なる暗闘の序曲だった!

感想

 アメリカのCIAとソ連KGBが二重スパイ「パンドラ」の正体を暴露する文書を巡って暗闘する。
 主人公とヒロインがCIAとKGBの双方に狙われながら事件を調べていくという謀略ものの基本を抑えながら、アクションをたっぷり盛り込み、ラストにしっかりと意外性のある解決を持ち込んでいる。王道中の王道のエンターテイメント。★★★★☆