森博嗣『有限と微小のパン』

S&Mシリーズ完結

有限と微小のパン (講談社文庫)

有限と微小のパン (講談社文庫)

あらすじ

 日本最大のソフトメーカーが経営するテーマパークを訪れた西之園萌絵と牧野洋子、反町愛。
 パークでは以前、不可思議な死体消失事件があったという。そして今、萌絵たちを新たな事件が待ち受ける……。

感想

 S&Mシリーズ最終作で真賀田四季が再登場するというのはやはり狙った趣向なのだろうか? 全編に真賀田四季の意思のようなものが感じられて非常にスリリングだった。副題通りにならなかったのは不満ではあるが。
 ミステリとしての解決もよくできていると思う。仕掛け自体は前例のあるものだが、そこに一捻り入っているのが面白い。
 ただ全体的にちょっと長すぎる印象は否めない。そこがマイナスで★★★★☆