アリステア・マクリーン『荒鷲の要塞』

冒険小説+どんでん返しの快作

あらすじ

 連合軍の将軍がドイツ軍に捕われた。彼はヨーロッパ犯行計画の全貌を知る人物で、直ちに救出しなければならない。監禁場所はアルプス山中にそそりたつ鉄壁のゲシュタポ本部。
 英国情報部のスミス少佐らは吹雪をついて潜入を図るが……

感想

 ナチスの情報機関に囚われた連合側の将軍を救い出すために特殊部隊が潜入する、という発端なのだが、序盤からさまざまな登場人物の思惑が絡み合って状況が二転、三転する。
 中盤までのどんでん返しの連続による目も眩むような展開は本当に面白い。
 中盤以降はアクションの部分に比重が移り、主人公のスミスの超人っぷりが楽しめる。終始テンポ良く進んで切れ味のいいオチもついている。
 冒険小説にミステリ風のどんでん返しを加えたエンタメの快作。★★★★★