クレイグ・ライス『七面鳥殺人事件』

無理があるなんて言うなよ! いつものことだ

七面鳥殺人事件 (ハヤカワ・ミステリ 480)

七面鳥殺人事件 (ハヤカワ・ミステリ 480)

あらすじ

 ビンゴとハンサムの二人は、意気揚々とハリウッドを目指していた。懐にはまだ金があるし、ハリウッドに行けばあっという間に大金持ちになれる……
 ところが、二人は田舎町で七面鳥を轢き殺してしまう。その七面鳥の持ち主に持ちかけられて、賞を取ったという一羽十ドルの七面鳥五百羽を家と一緒に買い込んだ御両人。
 するとしばらくしてやってきたのは七面鳥の持ち主だという男。その男によると、賞を取ったどころか一羽せいぜい二、三ドルだという。おまけに警察から帰ってみれば、七面鳥は消えてる上に、家に死体が転がっていた……

感想

 買った七面鳥が一夜のうちに消えたり、突然家に死体が現れたり、怪しげな訪問者がやってきたりと、二人に次々と災厄が降りかってくる。
 それに比例するように事件の方もどんどんこんがらかっていくが、実は迷彩を除くと意外とシンプルな構造である*1
 二人が引っ掻き回される序盤はちょっとダルかったが、二人が活躍し始める中盤以降は非常に面白かった。やっぱり主人公がいきいきしてないと冴えんね。★★★★☆

*1:これに限らずライスの作品はほとんどがそうだが