高木彬光『妖婦の宿』
表題作は傑作
- 作者: 高木彬光
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 1982/07
- メディア: 文庫
- この商品を含むブログ (2件) を見る
「殺人シーン本番」(中編)
連続殺人に密室があったりと非常に面白いが、なんだか詰め込みすぎな印象を与える作品。解決はよくできている。
「紫の恐怖」
これはちょっと微妙。検死をやっていないため、不可能性が埋もれてしまっている。もったいない。
「鏡の部屋」
調査して見つからなかった仕掛け、という割にはトリックがチャチなのが不満。犯人特定は上手いと思う。
「妖婦の宿」
密室トリックだけではない仕掛けの上手さ、さり気ない伏線犯人特定のロジックなど、非常によくできた短編。傑作。
表題作は素晴らしいが、あとが微妙な★★★☆☆