ヒラリー・ウォー『失踪当時の服装は』

Last Seen Wearing といえばこれとデクスター

失踪当時の服装は (創元推理文庫 152-1)

失踪当時の服装は (創元推理文庫 152-1)

あらすじ

 アメリカ・マサチューセッツ州の女子大学からロウエル・ミッチェルという美貌の女子学生が失踪した。警察署長フォードは若手の巡査部長と一緒に、長年の経験をたよりに、この雲をつかむような事件に挑む。果して失踪か? 誘拐か? 自殺か? 殺人か?

感想

 失踪した女子学生の捜査を描く警察小説。ほぼ全編が捜査の描写に費やされているため、ミステリというよりは犯罪捜査小説と言ったほうが良さそうな気がする。地道な捜査を続け、解決へとまい進していくフォード署長やキャメロン巡査部長の活躍は面白いが、謎解きはほとんどないので、そこらへんを期待すると肩透かしかな。
 もう少し意外な捻りか、しっかりした刑事達の描写があったら良かったのに。★★★☆☆


 ちなみにコリン・デクスターの"Last Seen Wearing"はこれ

キドリントンから消えた娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

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