ポーラ・ゴズリング『モンキー・パズル』

ポーラ・ゴズリング初挑戦

モンキー・パズル (ハヤカワ・ミステリ文庫)

モンキー・パズル (ハヤカワ・ミステリ文庫)

あらすじ

 第一の被害者は、胸をめった突きにされ、舌を抜かれた英文学の教授。二人目は耳を切り取られた学部長。厳冬の大学町を襲った異常な事件を、新聞は“見ざる聞かざる言わざる”の諺に見立てて「猿の殺人鬼」と書き立てた。狂気の業としか思えない凶行の目的は何か。ストライカー警部補の必死の捜査を展開する。

感想

 大学での殺人をテーマにしたストライカー警部補ものの第一作。容疑者である大学の教師達や刑事達など、登場人物の書き分けは非常にうまいし、ストライカーとケイトの二人がすれ違い続ける描写などは個人的には楽しめた。
 だがミステリとしてはどうかな、という感じ。犯人に繋がる伏線は少ないし、「猿の殺人鬼」の謎解きも結局イマイチだったように思う。ゴールド・ダガー受賞ということで期待したが正直肩透かしだった。★★★☆☆