ディック・フランシス『興奮』
競馬シリーズ、らしいが競馬を知らなくても無問題。
- 作者: ディック・フランシス,菊池光
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1976/04/20
- メディア: 文庫
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あらすじ
障害レースでの大穴続き。馬は明らかに興奮剤を与えられているように見えたが、検査をしても証拠がでない。どんなからくりが働いているのか? ダニエル・ロークは障害レースの理事に依頼され、調査を開始する。
感想
興奮剤を与えられているはずなのに痕跡がない、という不可能犯罪っぽい魅力的な謎と、シンプルながら意外性のある解決も確かによくできていて、ミステリとして十分面白い。
しかし、この作品の最大の魅力は物語の大半を占める主人公のハードボイルド的な悪戦苦闘だろう。主人公のロークはまさにヒーロー、度重なる苦難に自らのプライドで耐える姿が格好いい。が、こういうのが嫌いな人はちょっとアレかもしれない。
ラスト、ヒロインとの関係が曖昧だったのが少し不満ではあるが、余裕で★★★★★