アーロン・エルキンズ『暗い森』(ミステリアス・プレス)

暗い森 (ミステリアス・プレス文庫)

暗い森 (ミステリアス・プレス文庫)

 スケルトン探偵オリヴァー教授シリーズの第二作。密林の奥深くで見つかった白骨をめぐるオリヴァーの推理は専門的な部分もあるが非常に面白く、ホームズものを読んでいるような楽しさがある。しかし、それ以外では彼は名探偵というほどの行動はとらない。
 この作品のメインは、後に彼の妻となるジュリーとの出会いだろう。こういうロマンスが大好きな自分は素直に楽しめた。ただ、ミステリとしての構造はシンプルだし、ちょっと薄味ということもあるので、それを期待すると肩透かしを食らうか。★★★☆☆